あくまで机上のクーロン

起業についての戦略や理論について体系立ててまとめていきます。起業して自分のビジネスを成功させたい人へ。

ビジネスアイデアをリーンキャンバスに書き出そう

目次

 

行動を起こす前にリーンキャンバスを書こう

ビジネスアイデアを思いつくと、すぐにでも行動に移したくなったりしますよね。

 

 

 

でも、少し待ってください。

 

 

 

リーンスタートアップでムダを省いて起業するのであれば、まずやるべきことはプランをつくることです。

 

 

 

ただし、この段階で作成するプランは詳細に調査や分析を重ね、完璧なものをつくるというものではありません。

 

 

 

最初に作成するプランは、ほとんどの場合あとから変更されるので、あくまで仮説によるプランです。

 

 

 

仮説によるプランを検証して、学習やピボットにつなげていきます。

 

 

 

リーンキャンバスとは

最初に作成するプランは、アッシュ・マウリャ著の「実践リーンスタートアップ」で紹介されている「リーン・キャンバス」というものを利用するとよいでしょう。

 

 

 

リーン・キャンバスとは、アレックス・オスターワルダーのビジネスモデルキャンバスをリーンスタートアップ向けに改変したものです。

 

 

 

課題、顧客セグメント、コスト構造などのビジネスモデル仮説を1枚のシートに書き出し、全体を俯瞰するシートです。

 

 

 

といってもよくわからないと思うので、下図をご覧ください。

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リーンキャンバス

 

docs.google.com

テンプレートはご自由に利用していただいて構いません。

スプレッドシートを利用される際は、コピーしてください。

 

 

 

このリーンキャンバスの各項目に、ビジネスモデルの仮説を書き入れていきます。

 

 

 

最初は15分くらいで一気に書き上げます。

 

 

 

空欄があってもいいので、簡潔に、わかる範囲で書いていきましょう。

 

 

 

あくまで仮説を整理して、これから取り掛かることにどんなリスクがあるか、何を検証していかなければいけないかを見えるようにするために書いていきます。

 

 

 

ただ、どこから書き始めればいいかわからないと思いますので、リーンキャンバスのテンプレートの各項目に振ってある番号順に考えていきましょう。

 

 

 

①課題

②顧客セグメント

③独自の価値提案

④ソリューション

⑤チャネル

⑥収益の流れ

⑦コスト構造

⑧主要指標

⑨圧倒的な優位性

 

 

 

それぞれの項目について説明していきます。

 

 

 

①課題&②顧客セグメント

 顧客と顧客セグメントを先に埋めると他の欄を埋めやすくなります。

 

 

 

誰のどんな悩みを解決するかが先にあったほうが考え易いですよね。

 

 

 

ターゲット顧客の解決すべき大きな課題を3つ挙げてみましょう。

 

 

 

仮説なので、顧客はこんなことに課題を感じているのではないかという自分が思う事で構いません。

 

 

 

たとえば、顧客セグメントを「毎日料理を作っている主婦」として、課題は「毎食献立を考えるのが大変」「食費を抑えつつおいしい料理を作りたい」「できるだけ手作りで健康的な食事を家族に食べさせたい」といったことが考えられるでしょう。

 

 

 

この課題を解決する製品として、レシピ集アプリを開発するとします。

 

 

 

そして、この段階で考えておきたいのが、ターゲット顧客は現在どんな方法でその課題に対処しているのかということです。

 

 

 

つまり、既存の代替品はどんなものがあるのかということです。

 

 

 

既存の代替品は、上の主婦の例でいえばクックパッドであったり、料理本であったりするでしょう。

 

 

 

あなたが起こそうとしているビジネスには、何かしら既存の代替品があるはずです。

 

 

 

もし見つからないとするならば、まったくもって未開のニーズであるか、そもそもマーケットがない(ほとんどの場合がこちら)です。

 

 

 

あなたのビジネスに既存の代替品があるならば、その課題を解決したいというニーズがあるはずです。

 

 

 

そして、自分のビジネスは既存の代替品とどう違うのか、何が優れているのかを考えておきましょう。

 

 

 

また、顧客セグメントの欄には「アーリーアダプター」はどんな人であるかも書いておきます。

 

 

 

アーリーアダプターとは、ジェフリー・ムーアが提唱するキャズム理論における初期購買層のことです。

 

 

 

キャズム理論については別の記事に譲るとして、つまるところ、ニーズを強く感じており、製品が発売されてから早い段階で購入する層のことです。

 

 

 

製品開発では、まずは課題とソリューションを適合させることが必要になってきます。

 

 

 

この時、アーリーアダプターに対してインタビューを行ったり実際に使ってもらい、検証を重ねることで、課題-ソリューションフィットを実現させます。

 

 

 

つまり、アーリーアダプターに協力してもらいながら製品をブラッシュアップしていくようなイメージです。

 

 

 

なので、リーンキャンバスを書く際に、アーリーアダプターは誰なのかということを考えておきます。

 

 

 

主婦の例でいえば、料理教室に通う主婦や料理教室の先生かもしれません。

 

③独自の価値提案

 独自の価値提案とは、あなたが起こすビジネスが持つ、他の製品にはない価値提案のことです。

 

 

 

これはUVP(Unique Value Proposition)ともいわれます。

 

 

 

アッシュ・マウリャ著の「実践リーンスタートアップ」では、下記のように定義されています。

 

 

 

UVP:あなたが他とは違っていて、注目する価値がある理由

 

 

 

 

なぜあなたの製品が注目するに値するのでしょうか。

 

 

 

他の製品との差別化要因は何なのでしょうか。

 

 

 

これを考えるのは簡単なことではありません。

 

 

 

ただしこれも、この段階で完璧を目指す必要はなく、想像できる範囲で考えましょう。

 

 

 

今はあくまで仮説。検証するためには検証するための仮説がなければなりません。

 

 

 

効果的なUVPをつくるための公式として紹介されているのが、デーン・マクスウェルの下記の公式です。

 

 

 

効果的な見出し = 顧客が望む結果 + 明確な期限 + それが達成されなかった場合の代替案

 

 

 

ドミノピザを例とするならば、

「焼きたてのピザを30分以内にお届けできなければ無料にします。」

というものです。

 

 

 

これは他のピザ店にはない、独自の価値提案でした。

 

 

 

このように、強烈に突き刺さるUVPをつくることができれば、独自の価値提案ということができるでしょう。

 

 

 

④ソリューション

ソリューションについては、課題の検証が出来ていないので、まだ簡単に考えておくだけでよいでしょう。

 

 

 

ソリューションを詳細に作りこんだとしても、課題が想定していたものと全く異なっていたら、ソリューションも大きく変更する必要があるからです。

 

 

 

なので、まずは簡潔に書いておきます。

 

 

 

⑤チャネル

チャネルは、顧客への経路のことです。

 

 

 

あなたの製品を顧客に到達させるためにどのような経路が必要なのか、最初から考えておくべきです。

 

 

 

チャネルの特徴としては、様々ありますが、SNSソーシャルメディア・ブログ・WEB広告・印刷広告・営業電話・友人・口コミなどなど、ありとあらゆるものを検討して、チャネルを確保しましょう。

 

 

 

⑥収益の流れ

収益の流れでは、どのようにして顧客からお金を払ってもらうかを書き込みます。

 

 

 

この点は後から考えたいと思いがちですが、はじめのうちから考えておくべきです。

 

 

 

自分の製品にお金を払ってくれるかということを検証しながら、製品を構築していく必要があるからです。

 

 

 

課題の検証が済み、ソリューションを構築してから収益の流れを考えるとなると、コストに見合う収益構造を構築できないかもしれません。

 

 

 

価格を検討する際は、既存の代替品の相場がどれくらいなのかを参考にしてもよいでしょう。

 

 

 

⑦コスト構造

コスト構造は、製品を構築し、市場に出すまでにどれくらいのコストがかかるのかを見積もります。

 

 

 

もちろんこの段階ではあらゆることが仮説にすぎないので、正確なコストは見積もれません。

 

 

 

現在わかる範囲で見積もってみましょう。

 

 

 

・インタビューを重ねるためにかかる人件費はいくらか

・製品構築にかかるコストはいくらか

などなど

 

 

 

収益の流れとコスト構造をかけたら、損益分岐点を計算してみましょう。

 

 

 

損益分岐点がわかると、目標を決めやすいですし、どこにどれだけのお金・時間をかけるべきかわかってきます。

 

 

 

⑧主要指標

ビジネスを構築する際には、指標を計測しながら、仮説があっているか間違っているか確認していきます。

 

 

 

この時使用する指標を何にするかを考えます。

 

 

 

エリック・リース著の「リーンスタートアップ」では、「虚栄の評価指標」と「行動につながる評価指標」があると述べられています。

 

 

「虚栄の評価指標」とは、なんだかうまくいっている気がするけど、次に起こすべき行動に繋がらない評価指標のことです。

 

 

たとえば、現在までの累積ユーザー数を見たところで、それらのユーザーがどんな使い方をしているかはわかりませんし、そのため何をしたらユーザーを満足させられるかもわかりません。

 

 

このように、指標を使って計測しても次の一手に繋がらなければ意味がありません。

 

 

 

そこで、「行動につながる評価指標」として、海賊指標という評価指標が良く使われます。

 

 

海賊指標とは、AARRR(アー)モデルとも呼ばれ、「アー」というのが海賊の掛け声のようだから海賊指標と呼ばれているようです。

 

 

 

AARRRとは、Aquisition(新規ユーザー獲得)、Activation(活性化)、Retention(継続利用)、Referral(紹介)、Revenue(収益化)の頭文字を取ったものです。

 

 

Aquisition:新規ユーザー獲得

新規でユーザーを何人獲得したか

 

Activation:活性化

獲得したユーザーがログインしてくれたか、使ってみてくれたか

 

Retention:継続利用

ログインしてくれたユーザーが継続して利用してくれたか

月の利用数が◯回以上あるかなど

 

Referral:紹介

利用してくれているユーザーが誰かに紹介してくれたか

紹介してくれるということは、それだけその製品に価値を感じているということです。

 

Revenue:収益化

利用しているユーザーはお金を払ってくれているか

最終的にお金を払ってもらわなければ、ビジネスとして成立しません。

 

 

 

これらの指標をそれぞれ見ていくことで、どの段階でユーザーの行動がストップしてしまっているかを確認することができます。

 

 

 

つまり、ユーザーの行動がストップしている段階から、次の段階へ移行させるための行動がとれるということです。

 

 

 

このように、行動につながる評価指標を考えておくことが仮説の検証には欠かせません。

 

 

 

⑨圧倒的な優位性

圧倒的な優位性とは、他社が簡単にマネできない優位性は何になるかということです。

 

 

 

この優位性がないと、強力な他社が模倣してきたときに太刀打ちできません。

 

 

 

優位性の例として考えられるのは、

・巨大なネットワーク効果

・コミュニティ

・希少な資源

SEOのランキング

・特許

などなど

 

 

 

ただ、この欄は書くのが最も難しい部分なので、空欄のままでも大丈夫です。

 

 

 

差別化の方法などが見えてきたら書いてみましょう。

 

 

 

 

 

 

ここまで、リーンキャンバスの各項目を見てきました。

 

 

 

これらの項目をまずは書き出してみることが重要です。

 

 

 

リーンキャンバスを見て、どこに大きなリスクがあるかを見極めることで、検証すべき仮説の順番が決まってきます。

 

 

 

検証するには仮説が必要です。

 

 

 

「とにかくやってみよう」で進むのではなく、どんな仮説を考えることができて、何を検証しなければならないかを常に考えるようにしましょう。

 

 

 

このリーンキャンバスを書くことができたら、次に進みます。

 

 

 

そして、検証をしていく中で修正すべきところがあれば、修正していき、どんどん進化させていきます。

 

 

 

その土台をつくるためにも、一度書いてみましょう。